「デジタルネイティブが世界を変える」読了

デジタルネイティブが世界を変える

デジタルネイティブが世界を変える

 読みました。ウィキノミクスの人の続編。

 物心ついた時には身近にインターネットがあった世代(ネット世代、デジタルネイティブ:2008年時点で11歳から31歳)についての考察。デジタルチルドレンの続編的位置付けかな?ネット世代について色々なテーマ(教育、仕事、消費行動、家庭、政治、ボランティア、etc)が語られています。デジタルチルドレン刊行から10年程経ち、世界ではかなりの数のネット世代が成人になって、いろいろと無視できない勢力になっているようです。

 よくある年長者のネット世代批判への反論も随所に挟まれいて、ネット世代としては読んでいて気持ちがいいです。イギリスの貴族が子供たちに「インターネットの使い方を教育しなければならない」と主張するのに対して、著者は自分の娘ならOMG,LOLと反応するだろうとのこと。まぁ子供たちはそんな授業は上辺だけ聞いて流すと思いますが。

 つーか、「最も愚かな世代」っていうネット批判本に対するネット世代の反論部分の訳

「今日ネットで、この本をググり、抜粋やいくつかのレビューを読み、著者の経歴も読みました。
WSJオンラインのリンクをたどり、著者の別の作品も読みました。笑うしかありません。
インターネットは無知と無関心の推進力ですね、わかります」
ブルック・ローゼンクランツ(21)フロリダ州ボカラトン

「〜ですね、わかります」が使いたかっただけちゃうかとw

 しかしアメリカや新興国ではネット世代の人口が政治的に無視できない程多いけど、日本(と欧州)では少子化で高齢者が強いのがネット世代としては歯がゆいというか。本書のベビーブーム世代(1946~1964に生まれた世代)にあたる団塊の世代が多数派ですからね。

 基本的にネット世代絶賛本なので、メディア・エスタブリッシュメント・高齢者のネットへの偏見・敵視に辟易している人にお勧め。

 そーいや「デジタルネイティブ」ってタイトルにしか出てこないけど誰が考えたんだろ、NHKスペシャル