Web2.0ストラテジー読了

Web 2.0ストラテジー ―ウェブがビジネスにもたらす意味

Web 2.0ストラテジー ―ウェブがビジネスにもたらす意味

今頃な感じだけど読んでみた。
副題に「ウェブがビジネスにもたらす意味」とある通り、かなりビジネスよりな内容なので「ウェブ進化論」みたいなのを期待すると最初の10ページで挫折すると思う(ウェブ進化論の内容はうろ覚えだけど)。
また今回の経済危機前に書かれているので(原書出版は2008年4月)、全般的に楽観的かつ若干強引な展開に感じられる部分もある。
それとこれも時期的な関係で、クラウドクラウドでも扱われているのはクラウドソーシングでクラウドコンピューティングではない。
以下メモ

  • 一握り(1~3%)のユーザ(アップローダ)がコミュニティを創造する
  • GoogleはWinner-takes-mostである検索連動広告市場で勝者になるために、AOLの株式を取得してAOLの市場占有率7~9%を確保した(Yahoo,Microsoftは負け)。
NIH症候群
not-invented-here、ここで開発された物ではない、よって注目に値しないという偏狭な考え。これは日本人って結構多いかも。
  • クラウドソーシングに関してはウィキノミクスからカナダの金採掘業者がコンテストで外部の専門家の協力をうまく得た例
  • Googleの戦略は「インターネットとは戦わない」、Appleはそうではない。
  • 電話、音楽会社を敵に回したSkypeP2Pと味方につけたApple
  • 創造的破壊(伝統的企業が持つインフラの破壊や乗っ取り)ではなくクリック&モルタル(オフラインとオンラインが手を結ぶ)
  • 注目すべきはGoogle,Facebook,Twitterだけではない。Amazonのような典型的なドットコムパイオニアWeb2.0アプローチを統合している。